秋の彼岸が近づくと、私たちの心を惹きつけるように咲き始めるのが、情熱的な赤い花、ヒガンバナ(彼岸花)
今日の杉並区のお宅でも彼岸に合わせたように咲いていた
その鮮やかな色彩は、お墓参りの道すがら、田んぼのあぜ道、そして時には神社の片隅で、秋の訪れを静かに告げてくれる
「彼岸花」という名前は、まさにこの「お彼岸」の時期に一斉に咲き誇ることに由来している
先祖を敬い、故人を偲ぶこの特別な季節に、まるで彼岸と此岸を繋ぐかのように咲くその姿は、多くの物語や伝説を生み出してきた
曼珠沙華(まんじゅしゃげ)という美しい別名も持ち、天上の花という意味合いも含まれている
ヒガンバナの大きな特徴は、葉がない状態で花茎が伸び、鮮やかな花だけが咲くこと
まるで地面から直接花が湧き上がってくるようだ
そして花が終わると、今度は緑色の葉が芽吹き、冬の間光合成を行い、春にはまた姿を消す
この独特な生育サイクルも、人々に神秘的な印象を与える理由かもしれない
彼岸花には毒性があることから、「触ってはいけない」という言い伝えや、時には不吉なイメージを持たれることもある
しかし、それはモグラやネズミなどの害獣から畑の作物を守るために、昔の人が意図的に植えた知恵ともいわれている
さらに、この鱗茎(りんけい)は、毒抜きをすれば食用にもなり、飢饉の際には貴重な「救荒食」として人々の命を救ってきた歴史もある
その毒性と薬効、そして食料としての側面は、人々が自然と深く関わってきた証だ
植木屋の目線で見ても、この花が持つ生命力と、特定の時期に一斉に鮮やかな赤に咲き揃う神秘的な美しさには、いつも心うごかされる
お彼岸の時期には、ぜひヒガンバナの姿を探してみてください
その情熱的な赤色の中に、季節の移ろいや、古くからの人々の営み、そして生命の尊さを感じ取ることができるはずだ
中野の植木屋ウエヨシ
“植”木もひとも“喜”ぶ庭づくり
中野の植木屋ウエヨシは樹木医、一級技能士として
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