チュウゴクアミガサハゴロモの急拡大

2026.2.24

果樹も庭木も例外ではない

 

ある施設でツバキの枝を切って集めているのを見かけました。

通常の剪定とは違う。

理由を尋ねると、「チュウゴクアミガサハゴロモの卵を集めている」とのこと。

卵塊を実際に見せてもらい、その直後に自分が剪定していたソヨゴの枝を確認すると…

すでに多数付着していました。

これは、特定の樹種だけの問題ではありません。

 

 

 

チュウゴクアミガサハゴロモとは

 

チュウゴクアミガサハゴロモ は中国原産の外来の吸汁性害虫です。

韓国では2010年に初めて本虫が発見され、公州市及び礼山郡のりんご及びくり園地において、ほとんどの樹が枯死するなどの被害が生じさせました。

その後、100種類以上の農薬が登録され、適期に効果的な防除が実践されたことで被害は減少しています。

欧州では、2018年にフランス、2019年にイタリア、2022年にロシア、2023年にオランダ、2024年にベルギー、ブルガリア及びハンガリーで発見されるなど分布が拡大しています。

 

最大の特徴は広食性。

調べてみると被害樹種は果樹から街路樹まで非常に多くの樹種にわたります。

 

果樹・特用作物

  • ブルーベリー
  • ブドウ
  • カキ
  • ナシ
  • モモ
  • スモモ
  • オウトウ
  • キウイフルーツ
  • クリ
  • チャノキ
  • カンキツ類
  • オリーブ

 

庭木・植栽樹・街路樹

  • ツバキ
  • サザンカ
  • イヌツゲ
  • ソヨゴ
  • モミジ
  • クチナシ
  • エノキ
  • イチョウ
  • タラノキ
  • カツラ
  • クスノキ
  • マサキ
  • ケヤキ
  • サルスベリ
  • ハナミズキ
  • モチノキ
  • サカキ
  • ロウバイ

 

そのほかにブナ科、マメ科、モクセイ科、クワ科などにも及び、都市公園から農地まで分布を急速に拡大しています。

庭木だけ守ればよい、という話ではありません。

果樹園も、街路樹も、住宅の庭も、同じリスクの中にあります。

 

 

被害の特徴

 

1. 吸汁被害

幼虫・成虫が樹液を吸い、樹勢を低下させます。

2. すす病の誘発

排泄物により葉や果実が黒く汚れ、光合成が阻害されます。

3. 産卵による枝の損傷

枝に切れ込みを入れて産卵するため、その部分から枯れ込みが発生することもあります。

白い綿状の物質で覆われた卵塊が目印です。

 

 

現状の課題|薬剤登録の壁

 

農薬は登録作物ごとに厳格に管理されています。

たとえばチャノキに適用があっても、

ツバキやサザンカに登録がなければ使用できません。

効果が期待できる薬剤があっても、適用外使用は認められていません。

爆発的に分布が広がる今、迅速な適用拡大が求められています。

 

 

現実的な防除方法

 

現段階で重要なのは物理的防除と早期発見です。

✔ 卵塊の枝ごと除去

✔ 剪定時の徹底確認

✔ 防虫ネットによる飛来防止

✔ 樹勢を落とさない管理

冬から早春の剪定時は、卵塊発見の好機です。

 

 

都市部造園業者として感じる危機感

 

これほど広食性の害虫は、「特定の木の問題」で終わりません。

あるお庭で発生すれば、周辺の街路樹、公園樹、果樹へと連鎖します。

都市の緑は、つながっています。

だからこそ、

・定期点検

・異変の早期発見

・地域単位での意識共有

が重要です。

 

 

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“植”木もひとも“喜”ぶ庭づくり

 

目立たない卵塊が、都市の緑の未来を左右することもあります。

「うちの木は大丈夫だろうか?」

そう思ったときが点検のタイミングです。

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